オリジナル小説、日常生活についてなど。
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晴れてた朝。
曇ったお昼。
雨降る夕方。
―――さて、どうしたものか。
「あ、さてはおまえ、傘忘れただろ?」
「……入れろよ」
「嫌だよ。何が悲しくて男二人で相合傘しなきゃなんねーんだ」
それもそうだ。
俺が納得したところで、友人は俺にじゃあな、と手を振り帰ってしまった。
目の前にある机の上には、
まだ2枚ほど白紙のまま残っている補講のプリント。
アイツ、補講組の癖に頭いいじゃねえか。
と自分の頭の悪さは肯定しない俺は、なんて格好悪いんだろう。
いや、分かっちゃいるけどね。
認めたくないのが、男の性。
まあ、プリント2枚終わらせているうちに、雨も止むかもしれないしと、
淡い期待をしつつやっとの思いで終わらせたプリント。
窓の外を見れば、既に薄暗い空。
そして、止む気配などまったく見せず、
むしろ激しくなった気がする雨。
そんなことだろうと思ったよ。
俺、運悪りぃもん。
「セーンセ、傘貸してくれない? 俺、今日持ってくんの忘れてさ」
補講のプリントを職員室に提出したついでに、
今度は結構期待して担当教師に問いかけるが、
ああ…、と苦笑を浮かべる教師に嫌な予感がする。
「悪いなあ。
さっき、生徒会で貸している最後の一本、渡しちゃってないんだよ」
全く申し訳なさそうに聞こえない謝罪と共に返ってきた返事。
じゃあ、センセの傘を貸してよ、
といえばまた補講のプリントを追加されそうなのでやめておいた。
ホントに今日は運悪りぃな。
職員室でそんな会話を広げているうちにも、雨の勢いは増す一方で。
仕方なくダッシュで外に出ようとしたときだった。
「あれ? 傘ないの?」
多分、隣のクラスで同じように補講を受けていたのだと思われる、
去年同じクラスだった女子。
実は、あいつにコッソリ片思いしているなんて、
笑えない冗談みたいだが、事実だ。
「あ、うん。忘れてさ」
「わあ、災難だったね。一緒に入れてあげよっか?」
「マジ!?」
食いつくさ。
そりゃあ、食いつくさ。
考えてみろよ。
クラスが変わってしまってから、ほとんどの親交のなかったあいつからの、
まさかの相合傘のお申し込み。
ここであいつの傘に入らなければ、男が廃る。
「……って言ってあげたいところなんだけどさ」
あはは、と苦笑いするあいつの手には学生鞄のみ。
うーん、俺の死角にあるのだろうか?
―――どこにも傘が見当たらない。
「…私も忘れちゃってさ。どうせだから、一緒にダッシュしよ?」
一人で濡れるの恥ずかしいじゃん、と笑うあいつ。
一瞬ガクンとうなだれたフリをして、
しゃーねーな、なんて言ってみせる俺だけど、
心臓音の速さはとっくにアレグロを越している。
やっぱ今日は運が良いらしい。
ダッシュだろうが、のんびりだろうが、
雨だろうが、雪だろうが、君とならば喜んでダッシュしよう。
足が遅いあいつの手を、ぎゅっと握って引っ張ってやる俺は、
ちょっと格好いいと信じたい男の性。 ……………× 『帰り道でバッタリ』ネタ第二段!笑 以下、コメント返信です。
謳雅さん*
返信が遅れてしまい、申し訳ございません! ほわほわで和むだなんて…! とっても嬉しいです。 ありがとうございます^^* PR |
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